コンビニに勤務して半月ほど、だいたいの業務は教えてもらったけど、この業務をする意味がわからない。業務内容がこれであっているのかわからない。
このような悩みにお答えます。
なぜ業務をする意味がわからないのか?
コンビニの業務はほぼ全てマニュアル化されています。マニュアル化されているので業務の質を保ちやすいというメリットがあります。
しかしデメリットもあります。業務がマニュアル化されていると業務の意味(なぜその業務をするのか)は理解されず、業務をただ実行するだけといった状況になりやすいのです。なんの為に業務をするのかが分からないので、これであっているのか?といった不安が出てくるのです。
先輩従業員の中には”各業務の意味”を理解している方もいるでしょう。しかし先輩従業員が新人に業務を教える時、”マニュアル化された業務のやり方のみ”を教えたほうが短時間で教えることができるので、”業務の意味”まではほとんど教えません。それが代々繰り返されることで各業務の意味を知らない従業員が量産されてしまうのです。
実際に業務をするときに、その業務をする意味がわかっているのとわかっていないのとでは、雲泥の差があります。意味の分からない業務がある場合は早い段階で業務の意味を明確にしておきましょう。
業務の意味やその業務をすることでどういった効果があるのかを知ることで、単純に毎回繰り返し行う業務も”する価値がある”ものになるでしょう。
さらに業務の意味が分かれば仕事の段取りや効率化がしやすくなります。ようは優先順位を決めやすくなるわけです。”業務の優先順位”については次の回で詳しく紹介します。まずは業務の意味を知りましょう。
目次
その①:3つの例を紹介
その②:周りの人に聞きましょう
その③:マニュアルを確認しましょう
順に解説します。
その①:3つの例を紹介
”する意味が分かりにくい業務”の例を紹介します。
例1:レジ会計の時、お買い上げ点数(商品の合計数)を言う意味
初心者がレジ会計を教わる時、”商品のレジ登録が終わったら、お買い上げ点数と合計金額をお客様に伝えてお会計しましょう。”と教わります。
”5点で、1620円のお会計になります”といった文言です。
なぜお買い上げ点数を言うの?べつに合計金額だけでいいんじゃないの?と思う方もいるでしょう。”商品のレジ登録の一部始終を見ているお客様”からするとお買い上げ点数を伝えられてもあまり意味がないような気がします。確かに商品の数を言ってもらうことで明朗会計にはなるでしょう。
しかしこのお買い上げ点数を言うことにはもう一つ別の理由があります。
お買い上げ点数は自分(従業員)が確認するために言うのです
お買い上げ点数はお客様に伝えるだけではありません。お買い上げ点数を言いながら実際の商品の数を目で見て数えるのです。”レジに表示された商品数と目で見て数えた商品数が一致しているかを確認する”ことで”登録漏れはないか、重複登録はないか、ファストフーズなどの商品の入れ忘れはないか”を確認するのが目的です。
この確認をすることは、お客様のクレーム抑制やお店の損をなくすという意味があります。”レジ会計に間違いがないかを従業員が再確認できる”ようにお買い上げ点数を言いましょうということなのです。
例2:冷蔵、冷凍機器の温度をチェックする意味
冷蔵、冷凍機器の温度のチェックは1日に何回も行う業務です。なぜ1日に何回も温度をチェックするのか?これは機械の故障などを確認する為です。この意味を知っている従業員は多いはずです。しかしその先にも意味があります。その意味を知っていれば温度チェックで異常を発見した時の次の行動に繋げることができます。意味を知らないと、温度チェックは”機器の温度を書き写すだけの意味のない作業”になってしまいます。
機械の故障を確認するだけであれば、1日に何回もチェックする必要はありません。1日1回くらいで十分でしょう。しかしこのチェックは1日に何回も行う業務になっています。その理由は食品衛生と関係しています。
機械の温度が規定値から外れていないかをチェックすることで陳列している食品が安全安心かどうかをチェックしているのです。
温度が規定値から外れている場合、前回の温度も確認します。前回の温度も規定値から外れていたら、前々回も確認します。すべて規定値から外れていれば、陳列している食品は劣化が進んで、商品に記載されている消費期限より早く食べられくなる可能性があります。温度異常を店長や責任者に報告しなければなりません。
早い段階で温度の異常を知ることができれば、品質を保持するために温度異常のない什器に移してお店の損失を減らすことができます。また廃棄処分することで、お客様が間違って購入してクレームに発展するようなことを未然に防ぐこともできるのです。
例3:レジ点検をする意味
レジ点検はシフトの入れ替わりなどに行う業務です。一般的には1日に数回はレジ点検をします。レジ内のお金を数えて、ストコンに入力して差異がないか確認す業務です。では意味は何でしょう?自分が勤務した時間の金銭の受け渡しやレジの処理に間違いがないかを確認するものです。しかしそれ以外にも意味があります。
レジ点検をすることでレジ精算でのトラブル解決を早めることができるのです。レジ精算は1日に1回行う業務です。レジ精算をすることで売上などを確定します。レジ精算業務の内容はレジ点検に伝票の処理が少し加わったようなもので、レジ点検とさほど変わらない業務です。
ではレジ精算時に起こるトラブルとは何かというと金銭の差異、クーポンや収納代行の控えの数が合わないといったものです。この差異を解決しないとお店の損失に繋がります。レジ点検をしていないと、このようなトラブルが起こった時、原因を探すのに苦労します。前日の精算後から当日の精算直前までの、まる一日の膨大なレジ処理データから原因を探さなければならなくなるからです。
しかしレジ点検をこまめに行っていれば、金銭の差異などが発生した時間帯を絞り込むことができるのでトラブルが起こったときに原因を調べる手間が減るのです。さらにレジ点検時に発見した金銭の差異などをその都度解決しておけば、レジ精算をよりスムーズに行うことができます。
レジ点検作業はレジ精算を円滑に行うためにも重要な業務なのです。
今回は3つの例を紹介しました。コンビニ勤務を続けていくと、この他にも意味のわからない業務が出てくるでしょう。そんな時は次で紹介する方法で業務の意味を探してみてください。
その②:周りの人に聞きましょう
先輩従業員、店長、オーナーに聞いてみる
教わった業務の中で意味がわからないものがあればお店の従業員に聞きてみましょう。業務の中にはお店の立地、お客様の混み合う時間帯などを考慮して行っているお店独自の業務もあったりします。先輩従業員や店長、オーナーに直接聞いてみると、その業務を行う意味がわかるでしょう。
業務の中には先輩従業員、店長、オーナーですらなんでこの業務をするのかを理解していない業務もあるかもしれません。そのような業務は”今までみんなしてきた業務”だからなんとなく続けられているような業務です。
コンビニが誕生して50年以上、ITの進化や新サービスの導入などでコンビニの業務も日々変わってきました。業務の中には”昔は必要な業務だったけど、今ではあまり必要性のない慣習的に行われている業務”が残っていたりするかもしれません。
本部の人に聞いてみる
本部の店舗担当者が巡回などで店舗に来た際に聞いてみましょう。本部の人はたくさんの店舗を見ています。そのため先輩従業員や店長、オーナーの知らない情報を知っていることもあります。過去にその業務を怠っていた店舗が起こしてしまった問題や失敗談が聞けるかもしれません。
その③:マニュアルを確認しましょう
本部が推奨している業務には必ずマニュアルがあります。実際のマニュアルを読むことで業務の意味がわかるでしょう。
マニュアルは冊子で各店舗に配布されていたり、ストアコンピューターに配信されています。店長やオーナーにマニュアルを見せてほしいとお願いすれば、見せてくれるはずです。
マニュアルには何のためにその業務をするのかといった内容のほか業務の目標時間、手順など事細かに記載されています。読んでみたら教えられた内容と違っていたりすることもあるでしょう。この場合は結果を意識してください。業務をすることでの結果が同じであれば教えられた内容の方を優先させるのが無難でしょう。
僕の働く店舗でもマニュアル通りに行っていない業務がいくつかあります。それは結果から考えてマニュアルより自分たちで考えたやり方のほうが効率がいいと判断しているからです。マニュアルは全てを鵜呑みにするのではなく、業務の参考書のような感覚で使うことをお勧めします。
今回は”業務の意味を知る”ことの重要性について紹介しました。業務の意味を知れば仕事の効率は上がります。業務の改善や見直しがしやすくもなるでしょう。
皆さんのコンビニライフが充実したものになりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございます。ほかにもコンビニアルバイト初心者向けの記事を書いてますので、興味のある方はそちらも見てみてください。
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